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人事はなぜ会社に必要なのか?

人事はなぜ会社に必要なのかについて考えよう。”今の人事”という大きなくくりで考えたときに
本当に必要なのかと聞かれると、実際はそうでもないかもしれない。

近年では、人事部の規模は縮小傾向にある。
その理由は、テクノロジーによって置き換え可能な部分が業務内に多く存在しているからである。
しかし、「これからの人事」は従業員の評価基準や福利厚生、そして何より採用や組織戦略の
コアな機能に関しては、これまで以上にテクノロジーが置き換えられない部分として
重要視されていくだろう。

組織戦略は財務と同じ大切な部門

まず、Chief Human Resource Officer(CHRO、最高人事責任者)、
Human Resource Business PartnerやHRBP、HRビジネスパートナー、という言葉が
出てきているように、組織戦略は財務と同じか、それ以上に大切な部門である。

先に”カネ”がくるか”ヒト”がくるか?スタートアップで感じている事は、
”ヒト”はそもそもカネでは動かせないということだ。
企業にとって優秀なヒトはカネやリソースを調達することが出来るが、
逆にカネで優秀なヒトを連れてくるのは難しい。
更に、”カネ”中心で動く”ヒト”が、その事業にどのレベルでコミットしてくれるのか、
他からより良い条件を出されたらそちらになびいてしまわないか、経営する側としては不安になる。
”ヒトモノカネ”と昔から言われているが、なぜ順番として”ヒト”が最初にくるのか?
その理由はヒトが一番重要だという部分があるのだろう。

人事の仕事の幅が広りつつある

また、代表的なリーガルチェックと言えばコンプライアンスチェック、バックグラウンドチェックだ。
最近では、特にセンシティブになっているこのエリアのチェックも人事の仕事の一部だ。

NYでリクルーティングの会社に勤めていた友人の話だが、当時取引先の大手日系商社の人事は
労働法を理解している弁護士だった。聞いた話では、その会社は以前、人事問題の訴訟で
数十億単位の損害を被ったことから、人事のトップは弁護士と決めたそうだ。
バックグラウンドチェックも含めて、アメリカでは人事問題は企業が一発で
倒産してしまうようなレベルの賠償問題に発展することも珍しくない。

人事が会社の文化を創り、人を育てていく

更に、会社の文化や人を育てていくのも人事の重要な仕事だ。
このエリアは採用、給与計算、勤怠管理、人材育成など
アウトソースされてしまっているのが現状だが、
離職率を減らし競争力を高めて行く上で、
従業員体験の仕組みの構築と共に、今後の企業のコア機能になるだろう。

これからの時代に必要なこと、必要な人

人事だけではなく、今まで人に頼ってきた多くのことがテクノロジーで片付いてしまうこれからの時代、
本当に人事に必要なことは何か、そのために必要な人は一体誰なのか?

今後、日本の人事は外国籍、異なる世代、LGBTなどの多様性を社内に受け入れることが
当たり前となってくる。その中で今後の人事担当者は事業そのものや、
どのような人物がどのタイミングで必要とされているのか理解する必要がある。
経営者のビジネスパートナーとして市場の動向を理解した上で、
アドバイスできるスキルを持った人でなければならない。
よって、様々な雑務を担っていた人事部は、今後、人と組織をもっと科学的に
分析する経営よりの部門と人をサポートする支援部門の二つに分かれて行くだろう。

組織内で自分の存在意義を語れるか?

今後もテクノロジーの発展により、コストとみなされる業務は容赦なく自動化と効率化が
進んでいくだろう。その時、どれだけの人が組織内で自分の存在意義を自信を持って語れるだろうか?

数年前にアメリカでも大ヒットした近藤麻理恵さんの『人生がときめく片付けの魔法』という本で、
不必要なものを減らしていく事で大切なものに気づくといった内容があった。

多くの仕事を高速、効率化してきた結果、大切なものが分かりにくくなっているのが
今の私たちの生活なのかもしれない。テクノロジーの発展に怯えるのではなく、
自分の人生で本当に大切なものを見つけていくツールとしてテクノロジーを活用できれば
毎日をもっと健幸的に過ごせるはずだ。

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