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タレントマネジメントとは!?

近年、HRBPなどの記事でよく見かける「タレントマネジメント」
一体どういうものなのか、その背景も含めてみていこう。

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントとは、1990年代にアメリカで誕生し、従業員の持っている
才能や資質を最大限に活かすために、全社的、戦略的に人材育成や配置を行うために
運用していくことを指す。アメリカでは、「優秀な人材の早期発見、適切な配置、
育成支援に至る一連のプロセスを総合的に捉える人材マネジメント」という観点で活用されている。

タレントマネジメントを構成する要素には以下の3つがある。

1つ目は、「タレントの可視化」だ。企業にはヒト・モノ・カネという経営資源があるが、
その一つのヒトである資源を正確に把握することがカギとなる。
自社の従業員の能力や資質を可視化することで、自社で不足している能力や資質を
明確に把握することができる。また組織内での配置も誰が適しているのか?が一目瞭然になる。

既に採用ではSPI試験などの問題解決能力や論理的思考力を測るツールとして、
長らく活用されている。また性格診断のようなエニアグラムやストレングスファインダー®なども
個人の特性や長所を知れるツールとして活用されている。
その人がどんな才能や能力があって、どんな時に、どういう分野でパフォーマンスを
より発揮できるのかを理解することはとても重要になってくる。
これらを会社の経営戦略と絡めて考えていくことが重要になってくる。

2つ目は、「評価」だ。タレントマネジメントでの「評価」は、従来行われている「人事評価」と
観点が全く異なる。従来の人事評価は◯年目でこのスキルが達しているか?など、
社員同士を比較する相対的な項目が設定されている。一方、タレントマネジメントでは
社員を比較する観点は持たない。従業員の才能や資質をより理解して、
それらをより成長させるための内容が評価になる。

公平性と納得感を加味して、その人自身が自らパフォーマンスを向上させたくなる
フィードバックがポイントになる。学校教育をベースに相対評価に慣れている日本人は、
目標をわざと低く設定して、悪い評価を得ないようにする人も多い。
まずは相対評価ではないことと、自分の能力や才能を認識して、他の人と比較せずに
それらをどうやって伸ばすのか?という視点を従業員に浸透させることが第一歩になるだろう。

3つ目は、「育成」だ。後継者育成、新規事業に対する人材の育成にも対応ができる。
従業員の能力や資質を把握することで、個々の課題に対応した研修を準備することができる。
それがすなわち従業員のパフォーマンスがあがる結果に繋がる。

各部門が独自の方針で行うのではなく、色々な部門、ひいては会社全体が一体となった
戦略人事として考えていくことがポイントになる。

タレントマネジメントが導入される背景

まずは、少子高齢化に伴う労働力人口の減少が挙げられる。
生産年齢人口(15歳から64歳の人口)は、2015年には7,728万2千人存在していたが、
2030年においては6,875万4千人と852万8千人の減少が見込まれている。
今までのように新卒で社員を確保することが難しくなってくるのだ。
そして、相対的な労働力が減る中で、今までと同じかそれ以上のペースで
会社を発展させていかないといけない。

また、従来の年功序列、終身雇用制度の考えが崩れてきており、病気や介護での離職や
家庭やプライベートを優先して考える人も多くなっている。今働いている人達の希望する
働き方と従来の制度がミスマッチしてきている。それが労働人口が減る要因を大きくしている。
ここで出てくるのが働き方改革だ。新しい時代の新しい働き方を企業も従業員も
双方に築いていく必要がある。

そして、テクノロジーの進化によって、事業の変化するスピードもここ10年で
ぐっと早くなっている。企業がグローバルに挑戦する垣根が年々下がっており、
よりグローバル競争が激化している。つまり、世界に目を向けた経営戦略が
必要になっており、変化の早い業務やグローバルに活躍できる人材の確保や育成は
欠かせない要素となるのだ。

しかし、日本の学校教育含め、日本人がグローバルで活躍するにはハードルが
高い人も多いだろう。日本人のグローバル教育の底上げが急務なのかもしれない。

タレントマネジメントについては、考え方や導入に際して、手間もコストもかかり、
導入してもうまく活用できないという声も聞かれる。また、大企業と中小企業では
運用の割合が大きく違っており、中小企業での導入や運用にはまだ時間がかかりそうである。
しかし、事業の変化はスピードだけでなく、変化の大きさも多様になってきている。
これらに迅速に対応し、経営判断を下さないといけないという状況は、
すぐやってくるだろう。経営戦略と人事戦略の両方を照らし合わせ、
資源である人の活用と確保を真剣に考えていかないといけない。

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